ホップ成分「キサントフモール」と抗肥満作用
ビールの原料に代表される「ホップ」は、ビールの豊かな苦味と泡立ち、抗菌作用を担っています。今やホップの力はそれだけに留まりません。ホップの研究は、「健康」に注目して取り沙汰されているのです。ホップには優れた鎮静作用があることもわかっており、特に女性特有の疾患や更年期障害対策などの課題をクリアする一助になっています。今回のジャーナルでは、「ホップの抗肥満効果」に注目してその効果を追求していきたいと思います。
ビール原料のホップが肥満対策になる未来
はじめに申し上げますと、「ビールを飲むと痩せる」ということではありません。もちろん、適切な分量のビールの摂取にもいくつかの薬理効果が認められています。適度な飲酒は、ストレス緩和から虚血性心疾患のリスク低減などに至るまで、意外なメリットが挙げられています。
しかしながら、闇雲にビールを飲むことには大きなリスクが伴います。生活習慣病のリスクもありますが本項では「肥満」に焦点を当てていきます。
●どうしてビールは太るのか
ご存じの通り、ビールは太りやすい飲み物です。私たちは漠然としたイメージで「ビール=太る」という印象を持っていますが、まずはどうして太るのか、仕組みを紐解いてみましょう。